最近、なにもないところでつまづく。なんてことはないですか?
先日、実家の玄関で母がちょっとつまずいたと聞いて、正直ヒヤッとしました。「大丈夫だった?」と聞いたら「全然平気よ〜」と笑っていましたが、その「平気」が続く保証はどこにもないんですよね。
そんな話を聞いた直後に、今日また似たようなニュースが目に留まりました。今度は「転倒」についてです。
なぜ足があがらなくなるの?歩きにくくなるの?
「歳のせい」で片付けてしまいがちですが、政府広報オンラインの解説を読むと、ちゃんと理由がありました。
原因は大きく3つあるそうです。
- 加齢による身体機能の低下筋力・バランス能力・瞬発力・持久力・柔軟性が衰え、とっさに体勢を立て直す反射的な動作が遅くなる
- 病気や薬の影響薬の作用・副作用で立ちくらみやふらつきが出ることがある
- 運動不足家に閉じこもりがちになると、運動機能や感覚機能がさらに弱まる悪循環に
「思っていたより足が上がっていなかった」
「頭では分かっていても、体がついてこなかった」
――これが、つまずきの正体なんだそうです。
本人の注意力の問題ではなく、体の変化として自然に起きることだと知って、少しホッとした反面、だからこそ「気づいてあげる」側の役割が大事なんだと感じました。
10月10日は「転倒予防の日」。数字で見ると、ちょっと怖い
消費者庁によると、10月10日は「転倒予防の日」なんだそうです。あまり聞き馴染みがない記念日ですが、その背景にある数字を知ると、無視できない日だと分かります。
- 65歳以上が自宅で転倒した事故情報は、5年間で275件
- 後期高齢者は前期高齢者の2.2倍
- 8割以上が通院・入院が必要なけがを負っていた
- 骨折した場合、76%が入院に
- 高齢者の転倒・転落・墜落による死亡者数は10,809人で、交通事故の5倍以上
どこで、どんな時に転びやすいの?

事故が起きやすい場所と状況も、具体的に分かっています。
家の中を実際に歩いてみると、あてはまる場所が意外とたくさんあることに気づきます。
場所別・今すぐできるチェックリスト
実家に帰ったタイミングで、部屋ごとに見てまわってみてください。
- コードは歩く動線を避けて、壁沿いや部屋の奥にまとめる
- 引っ掛かりやすいカーペットやこたつ布団は使わない。使うなら滑り止めを敷く
- 床に物を置かない
- 1〜2cmのわずかな段差もつまずきの原因に。スロープや手すりを検討する
- 手すりをつける
- 玄関マットの下に滑り止めを敷く
- 靴の着脱用に椅子を置く
- 上がりかまちが高ければ踏み台を置く
- 手すりをつける
- 床に物を置かない
- 滑りやすい靴下やスリッパは避ける
- 足元がよく見えるよう照明を明るくする
- 階段に滑り止めをつける
- 壁に面して配置し、片側からの転落を防ぐ
- ベッドガード(柵)を利用する(すき間に体が挟まらないよう注意)
- 心配なら低床のベッドに変更する
- 椅子に座って着替える
- 入口の段差が高ければ、すのこやスロープで小さくする
- 滑りにくい床材や滑り止めマットを使う
- 手すりをつける
正直、全部を一気にやろうとすると大変なので、まずは玄関と浴室から始めるのがおすすめです。
転倒事故が起きやすい場所の上位に入っているので、優先度が高いと思います。
滑り止めマットや玄関・浴室用の手すりは、工事不要で設置できるタイプも通販で見つかります。実家に帰る前に、ひとつ用意しておくと安心です。
「歳のせい」で終わらせない
つまずきや転倒を、「もう歳だから仕方ない」で終わらせてしまいがちですが、原因を知ると、対策できることがちゃんとあると分かります。
母の「全然平気よ〜」を信じたい気持ちはあるけれど、信じることと、確認することは別なんだと思います。
10月10日の「転倒予防の日」をきっかけに、実家の玄関やお風呂場を、一度一緒に歩いてみようと思います。
出典: 政府広報オンライン「たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?」 記事を見る
消費者庁「10月10日は『転倒予防の日』、高齢者の転倒事故に注意しましょう!-転倒事故の約半数が住み慣れた自宅で発生しています-」 記事を見る
